長崎の黒帯くん 9
3人が次々と休憩室に入ってきた。
それでなくても狭い部屋なのに5人も座るのは無理。
彼は少し驚いたような表情を浮かべ、「完全なおじいさん」が横にべったりと座ろうとするとすり抜けるように立ち上がってそのままロッカー室に行ってしまった。
俺だって密着は勘弁してほしい。とりあえず彼の後を追うようにロッカー室へ脱出した。
彼は「参ったな」という感じでロッカー室で苦笑いしていた。
「ずっといたんですか?」彼が聞いてきた。
俺は「1時間ほど前から。逃げ回ってたけどね」と答えた。
「じゃあ、この5人しかいないんですね」と言うので「そうそう」と答えてあげる。
何となく連帯感を感じた。
「それにしてもいい体格してるね。何かやってるの?」と聞いてみる。
「今は何もしてないですけど、子どものとき柔道してました」と言う。初段はとったらしい。
「黒帯なんや、胸板厚いしかっこええやん」と感心すると「いや初段は昔のことだから…。今は何もしてませんよ」とちょっと照れた。
俺が大阪から出張で来たと言うと、彼は地元の人間だけど最近都会から戻ってきたばかりだという。
ひとしきり柔道の話で盛り上がった後、休憩室をのぞきにいくとまだ3人は座っていた。
すると黒帯くんが言う。
「ここ出ませんか?」
(つづく)
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それでなくても狭い部屋なのに5人も座るのは無理。
彼は少し驚いたような表情を浮かべ、「完全なおじいさん」が横にべったりと座ろうとするとすり抜けるように立ち上がってそのままロッカー室に行ってしまった。
俺だって密着は勘弁してほしい。とりあえず彼の後を追うようにロッカー室へ脱出した。
彼は「参ったな」という感じでロッカー室で苦笑いしていた。
「ずっといたんですか?」彼が聞いてきた。
俺は「1時間ほど前から。逃げ回ってたけどね」と答えた。
「じゃあ、この5人しかいないんですね」と言うので「そうそう」と答えてあげる。
何となく連帯感を感じた。
「それにしてもいい体格してるね。何かやってるの?」と聞いてみる。
「今は何もしてないですけど、子どものとき柔道してました」と言う。初段はとったらしい。
「黒帯なんや、胸板厚いしかっこええやん」と感心すると「いや初段は昔のことだから…。今は何もしてませんよ」とちょっと照れた。
俺が大阪から出張で来たと言うと、彼は地元の人間だけど最近都会から戻ってきたばかりだという。
ひとしきり柔道の話で盛り上がった後、休憩室をのぞきにいくとまだ3人は座っていた。
すると黒帯くんが言う。
「ここ出ませんか?」
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