ハッテンバに入るのに1時間半もかかったあの頃
ブログを読み返しているうちに、初めてハッテンバに入ったころのことを思い出した。
まだインターネットはなかったから中がどうなってるのかさっぱりわからない。入った途端にマッチョな男たちに押さえつけられて無理矢理バックをやられるんじゃないかなんて本気で心配していた自分が懐かしい。
しかし入店してからのことを考えるより「どうやって自然に入り口をくぐるか」の方が深刻だった。
「だれか知ってる人に見られてないだろうか」
「あいつ、あんな所に入って行った、けけけっとか思われないか」
「もしかしたらカメラに撮られて脅されたりしないか」
入ってみたいと思えば思うほど心配も増幅していった
学生のころの俺は純真やったなとつくづく思う。
一番最初に入ったビデボは雑居ビルの5階か6階にあって、しかもショップの奥にある付属施設のようなビデオボックスだった。大通りに面しているとはいえ、目立たない薄汚い雑居ビルだった。
おまけにここのショップはたまに雑誌を買いに来ていたから抵抗感は薄いはずだった。
しかしカーテン1枚で仕切られていたビデボに入るのは三千メートルの山に登るぐらい勇気とエネルギーが必要だった。店員に「入る」という意思を示さないといけない。
今から考えると実にくだらないことだが当時はうじうじと狭いショップの中を歩き回っていた。
それだけにようやく中へ入ったときは相当な興奮と感激だった。
ただここはあくまでもショップの付属施設。ハッテンバデビューというものの中途半端。まだ脱ぎ系の店に入るだけの勇気はなかったから、次に目指したのは梅田の専門映画館だった。
ところがここは雑居ビルに入る勇気どころではない。
梅田の中心部のどでかい交差点の角に入り口がある。どんなに少ないときでも数十人の通行人がいる。
おまけに交差点に面しているから赤信号の間は多数の通行人が立ち止まっている。立ち止まっていれば暇そうに周囲を眺めている人がたくさんいる。
そんな中を映画館に入っていくのは「これからゲイの映画を見に行きますよ。うらやましいでしょ。何なら一緒に行きませんか」と何人かに声を掛けているようなものだ。
ここの映画館に入るために1時間半は交差点の周辺を歩き回った。
中に入ったときの感激はひとしお。興奮は頂点に達していたのを昨日のことのように思い出せる。
ただここで大切なことを完全に忘れていたことを入館直後に知ることになる。
入れば必ず出なければいけない。
入るときは周囲をそれとなく見ながら最も安全な?瞬間を選んで飛び込むことができる。
ところが出るときは、交差点にどのくらいの通行人がいるのか、信号待ちの人がどれくらいいるのかなんて全くわからない。歩道に出た途端に知ってる人と鉢合わせという可能性だってある。
映画館から出るとき、俺がどれだけ悲壮な表情だったか想像してほしい(笑)
懐かしいな、あのころ。
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まだインターネットはなかったから中がどうなってるのかさっぱりわからない。入った途端にマッチョな男たちに押さえつけられて無理矢理バックをやられるんじゃないかなんて本気で心配していた自分が懐かしい。
しかし入店してからのことを考えるより「どうやって自然に入り口をくぐるか」の方が深刻だった。
「だれか知ってる人に見られてないだろうか」
「あいつ、あんな所に入って行った、けけけっとか思われないか」
「もしかしたらカメラに撮られて脅されたりしないか」
入ってみたいと思えば思うほど心配も増幅していった
学生のころの俺は純真やったなとつくづく思う。
一番最初に入ったビデボは雑居ビルの5階か6階にあって、しかもショップの奥にある付属施設のようなビデオボックスだった。大通りに面しているとはいえ、目立たない薄汚い雑居ビルだった。
おまけにここのショップはたまに雑誌を買いに来ていたから抵抗感は薄いはずだった。
しかしカーテン1枚で仕切られていたビデボに入るのは三千メートルの山に登るぐらい勇気とエネルギーが必要だった。店員に「入る」という意思を示さないといけない。
今から考えると実にくだらないことだが当時はうじうじと狭いショップの中を歩き回っていた。
それだけにようやく中へ入ったときは相当な興奮と感激だった。
ただここはあくまでもショップの付属施設。ハッテンバデビューというものの中途半端。まだ脱ぎ系の店に入るだけの勇気はなかったから、次に目指したのは梅田の専門映画館だった。
ところがここは雑居ビルに入る勇気どころではない。
梅田の中心部のどでかい交差点の角に入り口がある。どんなに少ないときでも数十人の通行人がいる。
おまけに交差点に面しているから赤信号の間は多数の通行人が立ち止まっている。立ち止まっていれば暇そうに周囲を眺めている人がたくさんいる。
そんな中を映画館に入っていくのは「これからゲイの映画を見に行きますよ。うらやましいでしょ。何なら一緒に行きませんか」と何人かに声を掛けているようなものだ。
ここの映画館に入るために1時間半は交差点の周辺を歩き回った。
中に入ったときの感激はひとしお。興奮は頂点に達していたのを昨日のことのように思い出せる。
ただここで大切なことを完全に忘れていたことを入館直後に知ることになる。
入れば必ず出なければいけない。
入るときは周囲をそれとなく見ながら最も安全な?瞬間を選んで飛び込むことができる。
ところが出るときは、交差点にどのくらいの通行人がいるのか、信号待ちの人がどれくらいいるのかなんて全くわからない。歩道に出た途端に知ってる人と鉢合わせという可能性だってある。
映画館から出るとき、俺がどれだけ悲壮な表情だったか想像してほしい(笑)
懐かしいな、あのころ。
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