ボーイのKくん(36)
久しぶりに見るKくん。
すっかりスーツ姿が板についていた。「スーツ似合うやん」と言うと「そうかな、まだぴったりこない」とにっこりするKくん。
さっきまで半信半疑だったのにそんなことすっかり忘れてしまう。我ながら情けない。
外で肩を並べて歩くのは初めて。何だか落ち着かない。
「仕事大変?」
「まだ研修だから楽だけど、配属されたら大変みたい」
ごく自然な会話が心地よい。
近くのウナギの専門店に入った。
「これ僕の名刺」といってKくんが渡してくれた。会社名から会社の住所、自分の名前、電話番号まで全部書いてあった。
さっきまで疑いの目を向けていた自分が情けない。ごめんね、Kくん。
ウナギがくるまでKくんは今の会社のことを丁寧に話してくれた。インテリア製品を輸出入する会社らしい。大学院生でもなかなか内定がもらえず、希望した会社にはいけなかったらしい。
「でも僕、インテリアとか好きだし、外国とかにも行けるし」と前向けに考えている。
「すっかりたくましくなったね」と言ってあげると少し照れたように笑うKくん。本当にいい奴と知り合いになれたなあと幸せな気分だった。
(つづく)
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すっかりスーツ姿が板についていた。「スーツ似合うやん」と言うと「そうかな、まだぴったりこない」とにっこりするKくん。
さっきまで半信半疑だったのにそんなことすっかり忘れてしまう。我ながら情けない。
外で肩を並べて歩くのは初めて。何だか落ち着かない。
「仕事大変?」
「まだ研修だから楽だけど、配属されたら大変みたい」
ごく自然な会話が心地よい。
近くのウナギの専門店に入った。
「これ僕の名刺」といってKくんが渡してくれた。会社名から会社の住所、自分の名前、電話番号まで全部書いてあった。
さっきまで疑いの目を向けていた自分が情けない。ごめんね、Kくん。
ウナギがくるまでKくんは今の会社のことを丁寧に話してくれた。インテリア製品を輸出入する会社らしい。大学院生でもなかなか内定がもらえず、希望した会社にはいけなかったらしい。
「でも僕、インテリアとか好きだし、外国とかにも行けるし」と前向けに考えている。
「すっかりたくましくなったね」と言ってあげると少し照れたように笑うKくん。本当にいい奴と知り合いになれたなあと幸せな気分だった。
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